比較検討してから申込みたい、カードローンの選び方基準

不況が長引き常態化した今、テレビを見たり町中を歩けば数多くのカードローンの広告や看板などを目にすることでしょう。こうした状態を見るだけでも、どれほどカードローンが私たちに身近なものになっているかが分かります。
しかし、業者の数が非常に多く存在し、選択肢が無数にあることは(利便性から考えて)喜ばしい事態である反面、利用者が業者を選ぶ基準や決め手に困るといった現象も生じます。特に、総量規制やグレーゾーンの撤廃を謳った2011年の改正貸金業法の施行以来、大手銀行がカードローン業者を傘下に収めたり、独自のカードローンを提供したりするなど、各社の経営状態は概ね健全であることが知られています。その分、以前のような「怪しげな業者は利用しない」といった分かりやすい基準が、むしろ見えにくくなっているのかも知れません。
こうしたカードローン業者を取り巻く現状の中、私たち利用者はどのような基準で業者選びをしていけば良いのでしょうか。その基準として、各業者を比較検討するための幾つかの要素が考えられます。
まず分かりやすい要素として、金利(利息)を比較するというポイントがあります。一般的な傾向としては、銀行が提供する、もしくは経営母体が銀行である、いわゆる銀行系カードローンは、比較的金利が低く設定されており、その裏返しとして審査がやや厳しいとされています。一方、その他の消費者金融をはじめとする独立系カードローンは金利が高い傾向にあり、金利の高い業者は審査が甘いともされています。
現状においては、以前のように極端な金利の差は見られなくなり、平均化してきています。とはいえ、業者による金利の違いは厳然と存在します。それぞれの金利は、各業者のホームページなどで確認できますし、借入のシミュレーションができるサイトも増えています。こうしたもの利用して金利を比較し、少しでも安い業者を選ぶのも基準の一つと言えるでしょう。
業者選びの基準としては、返済に関しても考慮に入れるべきでしょう。カードローンを利用した以上、返済は毎月必ず必要になります。そのとき、店舗でしか返済できず、まして自宅や勤務先から不便なところにしか店舗がなかったりすると、返済が滞るきっかけになってしまうことがあります。
最近では、多くの業者が銀行やコンビニエンスストアの提携ATM、インターネット経由の返済に対応しています。また、モビットなどのように、自分の銀行口座から自動引き落としをしてもらうことができる業者もあります(モビットの場合、三菱東京UFJ銀行に口座をもっていることが条件)。返済方法が自分の生活に合っているかも、大きな選択基準になります。
この他の選択基準としては、即日から融資が可能かどうか、融資可能な最大限度額はいくらか、といった要素が挙げられます。また前述のように、多くのカードローン業者が大手銀行との関係を深めている現状から、カードローン業者ではなく、銀行のブランド力や自分との関係性(メインバンクのカードローンを利用する、など)から選ぶということも考えられます。

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